海外進出と英語への恐怖
焦る日本人ビジネスマン
円高と震災が相乗し、日本から海外に飛び出す企業の動きにさらに拍車がかかっているようである。
そんな海外進出の勢いとは裏腹に、日本人ビジネスマンの切実な英語事情を伝える記事が、今月22日のロイターサイトに掲載されていた。
本SDSニュースレターでも過去に紹介したことがあるが、大きな衝撃を与えたのは2010年の楽天とユニクロの社内公用語を英語化へ、のニュースに遡る。
(Vol18:「社内公用語として採択された英語・海外アウトソース化する日本語」http://sds-singapore.com/eletter/sds-2010-07-26jp.php)
「楽天の英語化ニュースは、国内市場が縮小し海外展開の可能性が差し迫っていた製造業には、特にショックだった」と分析するのは、リクルート社広報のツルマキ氏。「それまで海外市場を意識してなかったため、"英語恐怖症"を持つ既存社員は使えない。ビジネス英語を使えることを採用条件に掲げている企業が、現在ほとんど半数までに増えた」。
英語教育の需要は文字通りのウナギ登り。毎朝5時に起床し、出社前に45分の個人レッスンを英語学校で済ませてから仕事にかかる39歳ソフトウェエンジニアの例も紹介されていた。
今日、日本は世界第3位の経済大国。それにもかかわらず、TOEFL試験の平均点比較では、アジア30カ国内で第27位、モンゴルやトルクメニスタンより下回るそうだ。
今まで後回しにし続けていた英語会話能力は、海外に飛び出すビジネスの流れを受け、もはや避けられないものとなった。「英語なくしては仕事なし」の日本に変化しようとしている、と来る時代を読む記事であった。
一方、我々はいろんな理由で現在シンガポールに生活しているわけだが、まず、英語を話すことが可能な環境にいることを感謝したい。そして、現段階を甘受せず、各々次のレベルへのチャレンジ精神を常に忘れずにいたいと思う。
日本人及び日本語スピーカーの人材をお探しの際は、是非SDSまでお気軽にご相談ください。