ロボットCEO、バーチャルオフィサーなど
チャットボット導入レースの2017年
「今から30年で、世界のベストCEOは人間でなくロボットであるだろう」
今週のジャック・マー氏(アリババ創業者、現会長)の発言に、ドキッとして目を白黒させてしまったのは私だけではないはずだ。
「ロボットは人間に勝る理性があるから」とその根拠を説明するIT億万長者マー氏。
確かに、オフィス業務支援人工知能AIやロボットの活躍は、ここのところ目覚ましい。
月曜のストレーツタイムズ紙では「より多くの企業、政府団体がバーチャルオフィサーを採用」の記事が掲載されていて目にとまった。
導入済み企業として、OCBC銀行(今月導入)、DBS/POSB銀行(今年1月導入)の採用事例が紹介されていて、支店情報の案内や外国為替レートといった基本的な問合せはもとより、住宅ローン申し込み、残高移動、クレジットカード料金支払いに関するやりとり業務を、人工知能搭載チャットボットがこなし始めている、という。
昨年暮れごろだったろうか、シンガポール政府も「Ask Jamie」と名打ちチャットボットを採用、市民の質問に、通常の会話スタイルで対応するウェブサービスを開始している。
記事では、ボット採用でセキュリティ面が心配だという声も紹介されているものの、現実的に、人工知能の採用は今後も高まってゆくのだろう。
冒頭の、CEOの首の挿げ替え発言のマー氏は、「ロボットは企業のチーフエグゼクティブクラスの戦力にもなり得る。大量のデータを正確に処理できるロボットに、人間の脳がとって代わられるのは仕方がない。人間ができないことをマシーンに処理してもらうことにこそ意味がある」と述べ、労働力の視点から、AIが人間の敵にならぬよう、むしろパートナーとなるよう、と強調した。
「ロボットのおかげで人間はより長生きする。だがそれらは人間の仕事の機会を奪っていくだろう」
30年後、私たちは人工知能と就業チャンスを巡って競争しあっているのだろうか。
詳しくはこちらの記事で
http://www.straitstimes.com/singapore/neep-help-virtual-officers-will-reply
http://news.asiaone.com/news/business/robots-could-be-ceos-30-years-jack-ma
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