もはや学位は空手形?
新卒の失業率目立つシンガポール
今月のMOM(シンガポール人材開発省)の発表によると、
大学新卒の失業率は4.3%を記録し、2009年以来の最悪の水準を記録しているようだ。
シンガポールに限らず、日本もそうだが、過去10年も遡れば、「大卒学位あり」は、ただそれだけで採用側に、その人材が「買い」であることを保証するお決まりの太鼓判のようなものだった。
しかしここにきて、事情がかわってきたようだ、とファイナンシャル情報サイトDollarsAndSense.sgは、動向をレポートしている。
社会に台頭してきたミレニアル世代(1980〜2000頃生まれ)が、当然のように、そのほとんどが「大卒学位」保持者ときたためだ。
これを裏付けするのは、Singstatsの統計。
2014年、ローカルの大学(フルタイム、3〜4年の期間)の在籍登録者数は81,000人。
同年のシンガポールにおける中学校在籍者数は、190,000人(シンガポールの中学校生活は4〜5年の期間)。
人数だけで見て、シンガポールの中学生二人につき、大学生は一人存在しているという計算になる。
学位にすがることができなくなくなった今、社会に出ようとする若者が身につけるべき武器は何か?
記事では次の4点をあげている。
1. 具体的にどんな仕事がしたいのか、大学生活の3〜4年間に答えを見つけておくこと。銀行家になりたいとか、コンサルタントになりたい、という曖昧模糊な答えでは、新卒3万人の中で差別化ははかれない。
2. 目指す業界について十分に理解、調査をしておくこと。経済情勢によっては、新規雇用を控えている業界もなくはない。求人なくては土俵にさえあがれない。希望する業界の雇用情勢を把握する必要がある。
3. 大学在籍中に、複数のインターンシップを経験しておくこと。
実際の仕事を体験できるとともに、今では、インターンシップは採用面接の一部と考えられている。インターンシップ中に、上司や同僚に良い印象を与えておくことは内定への最短近道だ。
4. ネットワーキング
オリジナル記事はこちらで
http://dollarsandsense.sg/why-a-university-degree-in-singapore-is-no-longer-a-golden-ticket-to-success-and-what-you-should-be-doing-instead/
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