23 Oct 2016
Vol.168(JP)

シンガポールの人材紹介会社SDS
人材・雇用トレンドニュースレター

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大規模リストラを敢行、シンガポールメディア大手

またもや、シンガポール雇用・労働市場に震撼が走った。

2016年は、その始まりからして金融業界を中心に人員削減ニュースが続いていたのだが、ここにきて、シンガポールの新聞、出版の最大手、シンガポール・プレス・ホールディングス（SPH）が、突然の大規模リストラの断行を発表したのだ。

四千人を超す社員を抱えるメガ・マスコミメディアSPH社は、今後2年間で10%の人員削減に取り組む。解雇対象となるのは400人超。

聞くところによれば、この大リストラ計画は、SPH社内労働組合に事前に相談、通知されることなく、社員全員へ発表されるほんの30分前に労組に提示されたのだとか。
（https://sg.news.yahoo.com/sph-employees-union-told-of-job-cuts-only-30-122818453.html）

そればかりか、本計画は、社員に通達される1週間以上も前に、インディペンデント系オンラインマスコミにすっぱ抜かれて報道されていたというから、ジャーナリズム御家芸SPHにして、社内本家本元ジャーナリストたちはまさに寝耳に水だ。頭から水を浴びた、と不快を露わにしたのは当然と言えよう。

本ニュースレターで度々取り上げてきた、当地の、企業によるやや「ドライ」な解雇・人員削減施策だが、ここにきて再度目の当たりにした感が否めない。

2016年に入り、政府の政策転換から、国民雇用確保が最優先化され、外国人人材採用は消極的。さらに続くリストラニュースで、我々が諸手を上げて喜べるニュースレターをお届けできないのが辛いところだが、今年も残すところあとわずか、雨降って地固まる数ヶ月となることを祈ってやまない。