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30 Aug 2016
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高賃金の呪縛:シンガポール事業拡大ができない都市国家の経済低迷 先週のロイターの記事がfacebookで多数シェアされていた。 シンガポール総じての高賃金が、当地企業の事業成長の足枷となっているという事実を問題提示している。 例えば、オーガニックフード事業をシンガポールにてチェーン展開するSaladStopオーナー、Adrien Desbaillets氏は店舗数を増やすのに消極的だ。店数増加で売上アップを図りたくも、スタッフへの高賃金が自分の首を絞めるような状態で、実際問題、人員コストが事業利益を圧迫しているという。 Desbaillets氏によれば、賃金を見るならば、マニラやジャカルタ、はたまた東京への出店を考えたほうが利益率に貢献が期待できる、というのだ。 「賃金がここまででなかったのなら、シンガポールであと2、3店舗の出店は可能だった。しかし、ここまで人員コストが高くてはビジネスにならない」と苦虫を潰すDesbaillets氏は、すでに、マニラに8店舗、ジャカルタ、東京には10月の出店を予定している。 実際、SaladStopスタッフへの一人当たりの月給は、シンガポールではS$1,600からS$3,200。これがマニラに場所を移すと、S$300からS$400で収まるというのだ。 自分の台所が火事では背に腹は変えられない。 当地の経済成長が1-2%ほどしか見込まれていないのに、賃金・人員コストは上がる一方で、経済低迷期における呪縛状態だ、とアナリストもコメントを寄せている。 シンガポール政府の統計では、2015年1年間での事業廃止総数は4万9000件だった。ところが今年前半だけで、4万2000件の事業廃止件数がすでに記録されているという。 文中で、Natixis社シニアエコノミストのTrinh Nguyen氏は、この現象は経済後退につながるリスクが高いと指摘している。 「売上増加が期待できず、コストカットもできない状態」だからだ。 人材コンサルタントエージェントECA International社のアジア統括部長Lee Quane氏は、「加えて、ローカルと外国人人材の比率の制限が企業の首を絞めている」現実を指摘する。経済成長率に見合わない賃金上昇と呼ばざるをえないのではないか、とも。 シンガポールは世界で4番目にお金のかかる都市(グローバルコンサルティングファームMercer社)。金を産むガチョウを自らの手で殺してしまっているのでは、と記事は締めくくっている。
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