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16 February 2016
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薔薇色売り手市場は永遠に続くはずがないシンガポール雇用事情 こんな警告気味のタイトルで、ストレーツタイムズ紙社説欄に、意見を掲載していたのは 同紙人材雇用担当記者Toh Yong Chuan氏である。 今月4日、人材開発省The Ministry of Manpower (MOM)は、 平均100人の求職者に対し116件の求人案件が常時可能であったという昨年の統計データを発表し、10ポジション中4案件はProfessionals, Managers, Executives, Technicians (PMETs)と呼ばれるホワイトカラー職であることを明らかにした。 ちょうど1週間ほど前に発表された別の統計データでは、シンガポール人の昨年平均収入額は前年度から7%アップと報じられていて、これはまさに、右肩上がりの給与収入、常に求人数を上回る豊富な求人案件ときていて、シンガポール労働者にはまさに薔薇色の売り手市場、などと周囲には余裕顔が広がっている。 しかし、と彼は鋭く切り込む。 次の3つの事実を見落としてはいないだろうか。 第一に、この二つの統計データは、「いつ」のデータを用いているのか、この要素が看過されている。平均収入データは、昨年6月時点の集計が使われている一方、求人数については9月の時点のものだ。 先月に顕著となった株式市場混乱から招かれている現在の経済のダウンビートは、これらのデータにはまったく反映されていない。 第二に、10件中4件がホワイトカラー求人であるという統計データは、実際二人に一人のシンガポール人がPMET職についている現実と照らし合わせれば、何も誇張できるような代物ではないだろう。逆に、ホワイトカラーポジションの求人が現象気味であると読むべきではなかろうか。 第三に、対極的雇用市場を形成している事実について。セキュリティガード、レストランウェイター、清掃員、小売り接客係などのポジションについては、16,400件以上の求人があるのに、応募者が限りなく少ない点。レストランマネージャー、販売エグエクティブなど、給与はまんざらでもないPMETポジションの空きが4,800件あるのにその資格、経験をもつ人材が極端に不足している点。これらの具体的傾向は求人、求職ミスマッチの溝が広がりつつあることを示唆している。 紙面の人材ヘッドハンターいわく、今年の報酬額傾向は厳しくなるだろうとの見方。 公開統計データを安直にとらえてしまわぬよう、 現在現場で何が起きているのか動きにはしっかりアンテナを張っていたいと再び気を引き締めたくなる社説であった。
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