シンガポール雇用「ボディショップ」人気増
伸びる派遣・契約社員需要
フレキシブルな雇用形態「派遣・契約社員」需要がシンガポールで高まってきた、との記事に目が止まった。
今月17日付当地無料ニュース紙MyPaperビジネス欄だ。人材会社が言うにはここ3年で派遣要請が特に伸びているようだ。
人件費が嵩むから正社員の頭数は増やしたくない、とは言っても新規プロジェクト受注やビジネスの成長に伴って早急に人が必要になるケースは少なくない。
新規採用して必要なスキルを育てる時間もままならなかったりする。
「必要な時に最適なボディを」に掛けて派遣社員採用のことを「ボディショップ」
「経済的な理由で派遣社員を増やす会社が目立つ一方で、人材不足から特定のスキルを持った人材を一定期間のみ必要としている企業も多くなっています」と説明するのは、人材サービスRandstad Singapore社地域ディレクタのMichael Smith氏。
グローバル人材サービスを手がけるRobert Waltersのシンガポール支社アソシエイトディレクタJoel Hides氏も、「正規雇用の前に派遣で社員手配し、一定期間に使ってみて正社員としてのポテンシャルがあるかどうかを見極める試験期間として利用している企業もみられるようになった」と派遣雇用形態が人気を帯びてきた理由を付け加える。
派遣社員側の意見としては「色んな職場や業種を体験できるし、短期間で様々な人のネットワーク構築ができる」「肌に合うと確信したときには正社員雇用形態にできるかアプローチすればいい」とポジティブなフィードバックだ。
しかし、と釘を刺す匿名業界エキスパートのコメントも注意を払いたい。「大抵の場合において、派遣社員は勤務先企業のクライアントの前では派遣である事を隠す事を要請されます。なぜならクライアントには、自分たちが採用した社員であると見せかけておきたいから。また、ボディショップ採用で派遣社員が増加することにより、上層部マネージャーの役割も自然と変わらざるを得ないということも肝に銘じてもらいたい」
もともとジョブホッパー天国と揶揄されるシンガポールに「ボディショップ」形態は一見巧くマッチしているようにも思われるが、昔からよく言われるように企業は人だ。便利性もいいが、長期的に見るならば、やはりどう育てていくか、頭をひねってゆく必要があるだろう。
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