外国人労働者制限に苦肉の策はあるのか？
2013年各社雇用予測レポートから
第一四半期向けのシンガポール雇用調査結果3種類が手元に揃った。
いずれも人事人材サービス専門の企業が発表したもので、シンガポールを中心にアジア圏で展開するPrimeStaffマネジメントサービス（以下PS社）とThe Archive Group社（AG社）、グローバル系のAntal International社（AI社） 。
微妙な差はあるものほぼ同じ傾向を示す一連の結果の中で、興味深いポイントをかいつまんで紹介してみたい。
★2013年第一四半期シンガポールの雇用数は堅調及び増加傾向。（SP社、AG社、AI社）
★特に中級・上級レベルポジションの雇用数が前四半期比45％から52％へ増加していて、セキュリティ警備関連産業の求人の伸びが目立つ。（AI社）
★調査対象企業500社の内、今期に新規採用を検討しているのは54%、採用を凍結するのは43%でこの傾向は求職者にとって悪くない数値だ。（AG社）
★特記すべき懸念ポイントは、最近の外国人労働者数引き締め政策によって引き起こされている企業の人員不足傾向。これへの対策として半数以上の企業が「状況を見極めるまでもう少し様子見をする」と打つ手なしの声を寄せている。他にはシンガポール人向けの賃金を引上げて人員補充などといった苦肉の策。（AG社）
★求人数に伸びが期待できるトップ3産業は、不動産・建設、銀行・ファイナンス、IT・通信のセクター。（AG社）
★世界的に停滞気味な経済状況の影響から、シンガポールに拠点をおく多国籍企業に限り、積極的な雇用の動きは見られないと思われる。（SP社）
★外国人労働者雇用抑制の影響を大きく受けている産業、つまり、旅行・医療・福祉関連、外食・小売、建設、美容・ヘルスケア業界で、マンパワー不足を補うための採用活動が目立つだろう。特に観光客の急増が見込まれる2月の旧正月に向け、旅行、外食、小売業の求人増は必須的。（SP社）
★世界経済成長に対する希薄な期待感から、特に製造及び金融業界において解雇数の微増もあり得るかもしれない。（SP社）
★企業の人件費削減傾向を受け、契約雇用やパートタイム的な雇用スタイルが増加。仕事のアウトソース化促進活動も顕著になると考えられる。（SP社）
上の他にさらに細かく調査結果が掲載されているので、参考資料として一読してみても良いだろう。
日本人及び日本語スピーカーの人材をお探しの際は、是非SDSまでお気軽にご相談ください。
参考及び引用記事
