シンガポール:十二分の求人市場
(中級管理者および低賃金労働者層)
近所でお昼ご飯の持ち帰り代金を払いかけたら「いやあ、ジャパンは大変だねえ、消費税10%かい?こりゃシンガポールにいたほうがいいよ」と冗談なのか本気で同情顔の馴染みのローカル親父さん。
さらに先月28日付現地ストレーツタイムズ紙コラムでは、日本特派員が「加速する日本国内経済の空洞化への対策が講じられない場合、2020年までに480万件の雇用喪失につながるだろう」という経済産業省のコメントを紹介していて、周囲では一層懸念の声が聞こえそうな気配だ。
さて、27日にはMOM(労働省)によるシンガポール国内の求人状況に関する調査結果発表があった。現地12,600企業を対象に昨年9月と11月に実施された調査で、総じて低賃金労働者(レストランスタッフ、セキュリテイガード、清掃、小売販売スタッフ、バス運転手)と中級管理職PMET(プロフェッショナル、マネージャ、エグゼクティブ、技術者者)ポジションの求人が特に多かったようである。
PMETの中でも、教師、エグゼクティブ・マネージャ、販売マネージャの求人数は極めて高く、一方の低賃金ポジションに関しては、小売サービス業求人の3/4はオープンのままと報告している。
数値でみると、昨年9月の時点のシンガポール求人数は5万4千件(うち2万1500件がPMETポジション)で6月の5万6千件からは減少している。が、「落ち込みはあるものの、シンガポールの失業者数に匹敵する求人数であり、失業率への影響を心配するには及ばない」とBarcleys CapitalエコノミストのLeong Wai Ho氏は言い切る。
更なる雇用を抑える動きを肌で感じはするものの、本調査結果からは当地での求職者にはまだ十分すぎるほどの雇用機会が用意されていると言えそうだ。
日本人及び日本語スピーカーの人材をお探しの際は、是非SDSまでお気軽にご相談ください。